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30話

「謝瑩、どうしてここに?」梅龍は興奮して声を上げた。

謝瑩は振り返り、梅龍が戻ってきたのを見ると、同じように興奮して立ち上がった。「あのね、小龍、今日はお願いがあって来たの」

「ほう?」梅龍は不思議そうな表情を浮かべた。「言ってみてよ、俺にできることなら、必ず力になるから」

謝瑩の目に一瞬感動の色が浮かび、梅龍を座らせてから隣の若い男性を指さした。「小龍、この人は私のいとこなの。ちょうど高校卒業試験が終わって、長安大学に合格したんだけど、健康診断で先天性の心臓病が見つかって、大学側に入学を拒否されちゃったの。あなたの医術がすごいって知ってるから、なんとか助けてあげて欲し...