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257話

梅龍は決意を固め、我に返って現場を見つめた。大地の参の競り開始価格は二百万で、普通の老参とほぼ同じ価格だった。無理もない。大地の参は地球の精華から生まれたものだが、これだけの年月が経ち、その精華はほとんど失われていた。

大地の参に関する記録は一般家庭ではまったく知られておらず、そのため競り開始価格がこれほど低かったのだ。もちろん、それは梅龍から見ればの話で、大多数の人にとっては二百万はすでに天文学的な価格だった。

いや、違う。今はもう三百五十万になっていた。一回の値上げは十万以上でなければならない。

梅龍は焦らなかった。彼はチャンスを待っていた。十分後、大地の参の価格は四百三十万まで上が...