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160話

「赵兄たちが帰った後、銭老兄は梅龍に向き直って言った。「梅老弟、この百万はこの期間の玲瓏閣の収益の半分、つまり君の取り分だ。ただ今日君が六十三万を支出したから、残りはこれだけになってしまったがね」

梅龍は銭老兄の言葉を聞いて、心の中で「銭老兄は今日、自分より気前がいいな。ここでこんな風に待ち構えていたとはな」と思ったが、怒りはなかった。事情はもともとそういうことだし、今日ここに来て三十七万を受け取れるなら、それはそれで悪くない。

「わかりました。残りのお金はいただきます。銭老兄、もう昼時ですし、呉老兄のホテルで一杯やりませんか?午後は梅荘に帰るつもりですから」

梅龍の提案に、銭老兄はもち...