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308話

「どいて……この大馬鹿者」

「はいはい、どくよ、どくよ」

俺は慌てて両手を挙げて立ち上がった。郭楚楚は意固地に自分で風呂に入ろうとしている。

だが彼女は自分の下の部分がどれほど腫れているかを忘れているらしく、痛みを堪えながら何度も試みたが成功しなかった。

最後には仕方なく、傍に立っている俺に何度も白い目を向けてきた。

「何ぼーっとしてるの?この大バカ、早く来て支えてよ」

「支えて何するんですか?師匠の奥さん?」

俺はわざとふざけた調子で尋ねた。

「何って、お風呂に行くのに決まってるでしょ?」

彼女は今、俺のことを心底憎んでいるに違いない。でも仕方ない、誰のせいで俺がこんなに意地悪なんだろうな。...