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166話

「いや、少なくとも僕はそういう人間じゃないよ。ちゃんと責任感のある人間だから」

長い時間おしゃべりをして、もう夜が明けそうな頃になってようやく、彼女は寝ると言い出した。

この時には、彼女の気持ちはずいぶん晴れたように見えた。

しかし、彼女が立ち去ろうと身を翻した瞬間、足を滑らせてしまい、思わずベッドの角に向かって転びかけた。

幸い僕の反射神経が働いて、彼女の目がベッドの角に当たりそうになった瞬間、彼女を引き寄せてベッドの上に無理やり倒した。その反動で、僕自身は力の入れすぎでベッドの下の床に転げ落ちてしまった。

「ドン」という音とともに、後頭部を床に強く打ちつけた。

ひどく痛い。触ってみる...