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781話

二人は行動の詳細を再確認し、燕帰鸿はようやく意気揚々と立ち去った。

その顔に浮かんだ笑み、隠しきれないその様子は、まるで奸臣を討伐する勇士のようには見えなかった。

むしろ何か企んでいるような既視感さえあった。

肖宇は書机に座り、ズキズキと痛む眉間を強く揉みほぐしていた。

そのとき、部屋のドアがゆっくりと押し開かれた。

その軽やかな足音とともに、ふわりと香りが漂ってきて、直接肖宇の鼻孔をくすぐった。

彼は精神を集中させ顔を上げると、銀霜が優しく微笑みながら歩み寄ってくるのが見えた。

「お仕事終わったの?疲れてるでしょ。コーヒーでも飲みなさい。今ハンドドリップで淹れたばかり、頭もすっきりするわよ」...