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645話

欲情と驚きが入り混じった感覚が激しく襲いかかり、肖宇の頭の中は真っ白になった。

越可児の手が彼の股間で悪戯し、彼女の柔らかく艶やかな体が肖宇に密着して絶え間なく擦り寄せ、くねくねと動いていた。

普段なら、肖宇はきっと越可児が薬を盛られたのだと思っただろう。

だが、彼はその小悪魔のような女の瞳をじっと見つめ、彼女の妖艶な誘惑に抗いきれないながらも、少なくとも彼女がまだ正気を保っていることは見分けられた。

「小悪魔、いったいどうしたんだ?まず何が起きたのか教えてくれないか、その後で他のことを」

肖宇は元来、欲望に頭を支配される男ではなかった。特に今のような状況では、越可児が積極的になればなるほど、...