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625話

「老燕、いったい何があったんだ?」

肖宇は沈黙の後、二歩前に踏み出し、横から彼を支えた。

彼の緊張した表情を見て、燕帰鴻は何も隠さなかった。

「実はあの軍需品の注文の問題なんだ。こういった変化は予想していたけど、こんなに早く来るとは思わなかった。俺も少し対応しきれなかったよ」

「どんな変化だ?前に言ってたトラブルか?」

肖宇は眉を寄せて問い詰めると、燕帰鴻は頷き、前に歩き出そうとした。

「ああ、詳しい話は道すがら説明するよ。少しでも時間を節約できるならしたいからね」

「歩きながら?どこへ行くんだ?」

肖宇は疑問を投げかけ、燕帰鴻の腕を引いて離れないようにした。

「大興村へ契約を結びに行くんだ。...