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61話

肖宇が薄暗い修理工場から出てきたとき、だらしなくあくびをしながら背伸びをする姿に、空はすでに白み始めていた。

洪おじさんはいつものように自動車修理工場の前の揺り椅子に座り、ちびちびとお茶を飲んでいた。

「おはようございます、洪おじさん。今日は工場、随分静かですね？」

肖宇は少し充血した目をこすりながら、何気なく尋ねた。

「そうだな、まだ時間が早いからな。あの若造どもはお前みたいに勤勉じゃないからな！」

洪おじさんの温かな笑みを含んだ褒め言葉を聞いて、肖宇は心が躍り、昨夜の洪おじさんの異変を忘れたかのようだった。

ただ、自分の部屋の方をちらりと見て、眉を少し上げた。

「連れて帰ってきた乞食はどう...