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607話

「動くな、さもなくば撃つぞ!」

肖宇は背中をドアに向け、淡々とタバコを吸いながら景色を眺めていた。

その声を聞くと、彼はゆっくりとポケットから両手を抜き、ゆっくりと頭上に掲げた。

口にタバコを咥えたまま、相変わらず落ち着いて煙を吐き出し、微笑みながら口を開く。声はタバコのせいで少しもごもごしていた。

「どうしたんですか警官?ここで景色を眺めるのは、違法じゃないでしょう?いきなり発砲するなんて、ちょっとやり過ぎじゃありませんか?」

この精鋭特殊部隊の小隊を率いる隊長は、テキパキとした青年だった。

肖宇の異常なほど冷静な反応を感じ取り、彼の視線はさら...