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605話

彼の確信に満ちた表情を見て、肖宇は大声で嘲笑し、敗軍の将として何故そんなに堂々としていられるのかと問いただしたい衝動に駆られた。

しかし、まるで凍りついたような冷たい瞳を直視すると、肖宇は眉をひそめずにはいられなかった。

「こんなに自信満々な人間は初めて見たよ。なぜ俺がお前の頼みを聞くと思ったんだ?」

目の前のこの男が与える印象は、以前に宋家の別荘で出会った狙撃手とは天と地ほどの差があった。

彼からは、ある種の強靭さと真摯さが感じられた。

その射撃の腕前からも、また彼が見せるあらゆる細部からも、セヴァノフよりもずっと軍人らしさが滲み出ていた。

強い相手には相応の敬意を払う——それが肖宇のやり方...