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583話

肖宇が甘美な夢から目を覚ますと、辺りはすでに真っ暗になっていた。

目をこすりながら、体中のあらゆる場所が筋肉痛で痛むのを感じた。こんな力の抜けた疲労感は、今まで一度も経験したことがなかった。

肖宇は軽く腕を動かしながら、自分の腕の中で可愛い子猫のように安らかに眠る越可児を見つめた。彼の口元には、思わず会心の笑みが浮かんだ。

少し身を乗り出し、彼は越可児の桜色に輝く頬に、そっとキスをした。

越可児は小さな声で「んん」と鳴き、さらに彼の胸に顔をうずめた。

肖宇は彼女のなめらかな髪を撫でながら、ゆっくりと体を起こした。

空気中に漂う艶めかしい香り、部屋の中の散らかった様子、二人の情熱的な行為の記憶が...