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58話

芳泽を一度も味わえなかったポールは、貴族のような上品な笑みを浮かべていたが、その瞳の奥に潜む貪欲な占有欲は、肖宇の目を逃れなかった。

肖宇は秦筱筱の豊かな胸元へと視線を走らせ、眉をからかうように上げた。

「スタイルはなかなかいいな。この外国人が魂を奪われるわけだ。ただ、触り心地はどうなんだろうな……」

肖宇はそう想像しながら、あの夜の酔った女の香りを思い出し、下腹部が熱くなるのを感じた。

肖宇の前に立ちながらも完全に無視されているポールは、色気たっぷりに笑う整備工を見て、怒りが頂点に達した!

彼は顔を曇らせ、肖宇に向かって怒りを込めた外国語の言葉を浴びせかけた。

後ろの通訳は目を輝...