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500話

紫竹苑の別荘にいる二人は、探りあいや質問の段階を終え、条件交換の協議へと移行していた。

魏不勝は奇妙な性格の金持ち息子であると同時に、抜け目のない商人でもあった。

彼は自分の手の中の切り札をいかに利用し、状況の変化に応じて可能な限り大きな利益を得る方法を熟知していた。

燕帰鴻がどうしても手に入れたいという意思は明白で、魏不勝がいくら強情を張って対立しても意味がなかった。

いっそのこと宋傾姿を切り札にして、燕帰鴻から何らかの利益を引き出そうと考えた。

最終的に得られるものが支払うものより多ければ、それは彼にとって利益になる。

それに、この機会に軍の特殊部隊の後方支援を担当する燕帰鴻とコネクション...