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470話

「なんて強い気迫だ、こいつは一体何者なんだ?」

ブラッドスティンガーの驚きの思いが頭をよぎり、素早く身をひねって横に飛びのいた。

ドン!と重い鉄棍が地面に叩きつけられ、砕けた石ころが飛び散る。彼が手を上げて防ごうとした瞬間、鉄棍が再び風を切って襲いかかってきた。

「ふっ!」

肖宇の大振りで猛烈な攻撃に対し、ブラッドスティンガーはまったく受け止める気になれなかった。恐ろしい力を秘めた鉄棍は、彼の手にした刃物で防げるものではない。

「くそっ!」

ブラッドスティンガーは歯を食いしばり、軽快な足さばきで危うく攻撃をかわし続けた。

次第に赤みを帯びていく目で周囲を見回しながら、何度も肖宇の...