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419話

肖宇の言葉はシンプルで、穏やかだった。

しかし、葉雪泠の心には激しい波が立ち上がっていた。

「私のプライドを捨てる?」

葉雪泠は自問し、茫然とした目で肖宇をじっと見つめた。「私は本当に間違っていたの?」

肖宇の視線も一瞬も揺るがなかった。

「でも、君の分析は間違っていない。この連中は確かに白熊国の人間だ。ただ、証拠はあそこにある」

そう言って、彼は手を上げ、もう一つの廊下を指さした。

葉雪泠は呆然とした状態から我に返り、瞬きをして肖宇の指す方向を見た。

彼女の視線が血溜まりの中の人物に落ちると、瞳孔が急に縮んだ。

「なぜまだ死体が?」

彼女の声は急に冷たくなり、質問の眼差しは氷のように冷やや...