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397話

肖宇は斉大師と談笑しながら、そう長くは待たずに注文した酒が運ばれてきた。

平たいガラス瓶を目にして、彼は何故か心が躍るのを感じた。

「おっ、これは本物の狼秋林じゃないか。こんな年月が経っても、変わらぬ姿だなんて!」

肖宇はただ何気なく言っただけだったが、まさかここに、市場からほぼ姿を消したこの酒が実際にあるとは思わなかった。

給仕係は目を輝かせて興奮気味に話す肖宇を見ながら、心の中で軽蔑の念を抱いていた。

「斉様が黙認してくださらなければ、お前みたいなのが帝都限定販売のこんな酒を飲めると思ってるのか、本当に分かっていない奴だ!」

彼の目に複雑な光...