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352話

「03式突撃銃か、これは確かに只者じゃない連中だ。こんな銃は軍だけの装備のはずだが...もしかして楚家は軍閥の名門なのか?」

肖宇は鋭く銃声を聞き分けながら、目の奥に重い色が宿った。

かつて彼が軍を去った時は後ろ髪を引かれる思いだったが、骨の髄まで、肖宇は自分が華夏の軍人だと思っていた。彼は心の底から軍との衝突を望んでいなかった。

「この包囲網は虚実入り混じっている。指揮しているのもかなりの手練れだな。ふん、もしお前が華夏軍の人間でなければ、俺様はお前と一戦交えてみたいところだがな」

彼は軽くため息をつくと、その身は大蛇のように、音もなく木の幹に沿って滑り落ち、すぐに斑模様の影の中へと姿を消し...