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306話

「なんだと?お前、まだ顔向けして俺が準備できたか聞くのか?俺様をなめてるんじゃないかと思うぜ!」

肖宇は口角をきつく引き締めながらも、嘲笑の笑みを抑えきれなかった。

「虎子よ、お前、勘違いしてないか?しょぼい台を組んで、酒瓶を二つ置いただけで、これが轅門射戟だって?本気でやる気なら、はっきり言えよ。こんな面倒くさいことしなくていい」

その言葉を聞き、虎兄は失笑した。

この冗談を言いながらも、その実力は底知れない若者の前では、苦しさも怒りも、ただ歯を食いしばって胸の内に押し込むしかなかった。

さっきの一幕を見た虎兄は、もう肖宇と直接手を出す考えを完全に捨て...