絶世の狂兵

275話

「華夏軍人……」

暗い階段の入り口で、傭兵隊長は肩に手を置きながら肖宇の後ろ姿を見つめていた。

四文字を静かに呟きながら、その言葉の背後にある神聖な意味を感じ取り、自然と敬意を抱かずにはいられなかった。

死線を潜り抜けてきた傭兵たちは、隊長が突然敬礼した理由を理解できなかったが、その雰囲気に感化され、厳かに敬礼を捧げた。

時間が一瞬止まったかのようだった。隊長は急に腕を下ろした。「行くぞ！」

彼は低く叫び、身を翻した。

傭兵たちは黙って彼の後に続き、人気のない階段を急いで登っていく中、キョロキョロしていたボブがついに我慢できずに口を開いた。

「隊長、さっき俺たちの撤退を援護してく...