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233話

銀霜が風のように軽々と小切手を一枚取り出して机に置いた時、肖宇はようやく彼女が国の富に匹敵するほどの小さなお姫様だと実感した。

その金銭を芥子のように扱う態度は、一般人には到底演じきれないものだった。

肖宇は銀霜をじっと見つめた。「ありがとう」

本来ならこの機会に少し揶揄ってやろうと思っていたが、肖宇の誠実な表情を見た銀霜は、突然心が乱れた。

顔を上げると、肖宇はすでに彼女の前に身を乗り出していた。「お嬢ちゃん、俺は今まで気づかなかったな。お前、小金持ちだったんだな」

肖宇は白紙の小切手を指で挟み、彼女の目の前でひらひらと振った。

バスローブのゆったりとした襟元が開き、銀霜はその逞しい胸の力強...