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184話

「古来より猛龙は地元の蛇に勝てぬと言うが、彼らが短期間で宋氏の沙東での十数年の基盤を根こそぎ断ち切れたということは、その強さを十分に物語っている。沙東のあの地では、相応の実力がなければ、宋家が手を下さずとも、とっくに一握りの黄砂になっているはずだ」

肖宇の淡々とした声に、宋傾姿の胸が一気に締め付けられた。

「彼らが危険な状況にあるかもしれないということ?」

「かもしれない、ではなく、確実にだ」肖宇は人差し指を一本立て、軽く揺らした。

なぜか沙東のことを話すと、彼の心の底には何とも言えない親近感が湧いてきた。

宋傾姿は眉をきつく寄せ、しばらく考え込んでから、重い声で口を開いた。「じゃあ...