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909話

残忍さにおいて、寧芷若は誰にも引けを取らないと自負していた。

前世紀、彼女は年幇を四十年もの間牛耳り、その間に殺した人間は数知れない。

そんな王者が、他人の脅しを恐れるだろうか？

しかも寧芷若は今や余命幾ばくもなく、蘇北から遥か南疆まで追ってこられたのは、母親の娘への愛情があればこそだった。

そう、彼女は寧苗苗——現在の年幇の幇主——の母親なのだ。

今は老い衰え、八十代にも見える老婆だが、実際には三十八歳で中年出産した寧苗苗を産んでから、まだ二十四年しか経っていない。

今年で六十二歳に過ぎず、これほど老けて見えるのは、あの変装の神技を寧苗苗に伝授したからだ。

この娘のためなら、青春も命も捧げら...