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901話

南疆のこれらの山々には、水流によって侵食された洞窟がいくつ隠されているか誰にも分からない。

南疆の人々の先祖代々は、まさにこれらの洞窟の上に暮らしてきた民族であり、自分の家の地下深くに水流の洞窟が隠されているかどうか、誰も知らないのだ。

しかし、それは南疆の人々の生活にも、木々の成長にも支障をきたさない。

南疆の古い森には多くの天を突く大木があり、これらの木々は枝葉が茂り、根系も発達している。その中には岩壁を貫き、底なし穴に宙吊りになっている根茎も少なくない。

楊動が落下する過程で、咄嗟に掴んだのは、そのような根茎だった。

急降下中に片手で根茎を掴むことは、楊動にとっては何でもないことだった…...