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897話

戦争が始まると、硝煙の匂いはすぐに土の匂いを覆い隠した。

そして今、後山では血の匂いが硝煙の匂いさえも押し潰していた。

方柔柔はすでに目を赤くし、南東方向の第五小隊に死傷者が出たのを見ると、すぐに通信機に向かって叫んだ。「誰も顔を出すんじゃないわよ!伏せてなさい!」

人に顔を出すなと怒鳴りながら、自分は死を恐れず頭を出し、南東方向に向けて掃射した。あちら側の火力の穴を埋めようとしていた。

もしこれが平原での戦闘なら、彼らの軍は一度の交戦で、抵抗しているドラッグの密売人たちをほぼ全滅させることができただろう。

しかし、ここは平原ではなく、ジャングルの中だった。障害物だけでなく、山頂には地...