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683話

ホテルの部屋では、周囲のカーテンがすべて閉められ、頭上の大きな照明だけが眩しい昼光を放っていた。

リビングの中央に一脚の椅子が置かれ、その周囲三方向には火の点いていないろうそくが一本ずつ配置されていた。

「これは何のためなんだ?」

楊動は古蜀王に不思議そうに尋ねた。「魂が抜けたからって法陣を組む話なんて聞いたことないぞ。俺が魂を落としたときは…」

古蜀王はさらりと彼の言葉を遮り、三本のろうそくに火を灯した。「黙れ。座れ」

楊動は一瞬戸惑い、尋ねた。「俺が座るのか?俺は別に魂が抜けてないぞ」

古蜀王は淡々と説明した。「ここにいる人間の中ではお前が最も陽気が強い。陰気の流れを導くにはお前が必要だ」...