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378話

杨動が駅から出てきたとき、すでに午後六時を過ぎていた。

深まりゆく秋の季節、日が落ちる時間が徐々に早まり、それに加えて燕京の空は実際あまり晴れ渡っていなかったため、この時間には街にはすでに少なからぬ灯りが灯っていた。

列車を降りてから、杨動は林映冰と小董の二人を見かけなくなった。

彼はわざわざ探そうともしなかった。車内ではいろいろあったが、結局彼らはすでに別れたのだ。

杨動にとって、林映冰はすでに見知った他人になっていた。彼女がなぜ燕京に来たのかを知る権利など、自分にはないのだ。

人の流れに沿って駅の待合室を出ると、杨動は道の両側に灯りを灯した屋台が並んでいるのを目にした。

多くの人が駅を出て...