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1879話

楊動が綿山公園に着いたとき、辺りは静まり返っており、物音一つしなかった。

この計画中の廃棄場所には、建築資材が山積みになっており、どこにでも人が隠れていそうな場所があった。

懐中電灯で周囲を一通り照らした後、楊動は電灯を消し、真っ暗な鶏舎に向かって言った。「俺はもう来たぞ。お前も出てくる番じゃないのか?」

ぱきっ、と枯れ枝が踏み折られる音が聞こえ、続いてさらさらと足音が近づいてきた。まるで野良猫が屋根の上を歩くような音だった。

楊動は振り向き、西側を見た。

薄灰色の影が、まるで幽霊のように資材の山から姿を現した。冷たい表情に楊動は不快感を覚えたが、それでも顔に笑みを浮かべ、友好的な態度を装った...