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1488話

天気は肌寒く、時刻はすでに未明を迎えていた。ほとんどの人が休息に入る時間だというのに、彭家の祖宅の灯りはまだ点いていた。

スポーツウェア姿で冷たい表情を浮かべた常神使がやって来ると、大きな地図を取り出した。

古蜀の暮らしはずっと古代の状態のままで、現代文明に侵されていない浄土だった。

そのため、常神使が世界地図を広げるのを見た杨動は、思わず奇妙な表情を浮かべた。

丸二時間もかけて、常神使はようやく彼らの目的地について説明した——氷霧島。

氷霧島、南太平洋に浮かぶ一つの島。

常神使がこの島について知ったのは、鷹眼密偵が探り当てた伝説がきっかけだった。

伝説によれば、前世紀の戦争時代...