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1272話

すべての遠距離武器と同様に、銃弾は威力こそ大きいものの、命中率の保証は難しいものだ。

ほとんどの場合、人々は「火力制圧」と言うが、それはまさに「制圧」に過ぎない。

遠距離武器の命中率が保証しづらいからこそ、銃はスナイパーライフルという殺戮兵器へと進化し、スコープを装備したり、神業の射手を育成したりするようになった。

このことから分かるように、人々は常に銃の弱点、つまり低い命中率を補おうと工夫してきたのだ。

拳銃を持った者が十メートル先のリンゴを撃つとしよう。訓練を積んでいれば、それほど難しくはない。

しかし、もし動くリンゴを撃つとなったらどうだろう?

命中させるには、射手はリンゴの動きを予測し...