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1006話

古来より今に至るまで、権力というものは人の心を最も酔わせるものである。

数多の王侯将相が、権力のために史書に名を残そうとしてきたことは周知の事実だ。

林映冰もまた、この瞬間の大権を握る感覚を心から楽しんでいた。これは彼女が明輝集団では決して味わえなかったものだった。

確かに、彼女の部下たちも彼女に媚びへつらい、敬意を示すことはあった。しかし、彼女の言うことを何もかも聞くわけではなかった。

結局のところ、彼らは契約関係に過ぎず、彼女に身売りしたわけではないのだから。

しかし芒種苑のこの人々は違った。

彼らの運命は今や完全に林映冰の手の中にあり、この人々は林苑主の心を探り当てようと細心の注意を払わ...