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989話

鬼気迫る鬼武を前に、林浩は一振りの剣を繰り出した。剣光には恐ろしい雷の輝きが宿り、その通り道では空間に波紋が広がっていく。

その様子を見た鬼武の心臓は一瞬震えたが、すぐに我に返ると、嘲笑うように高笑いした。「ハハハハ、無駄だぞ?お前は俺を殺す勇気などない。何故虚勢を張る?大人しくしてろ、我々が古神族の屑どもを同化させるのを見ているがいい!」

その眩しい剣光に、阿瑶や古森たちも恐れおののいた。阿瑶は杖をきつく握りしめ、声を張り上げた。「あなた!人間!止めなさい!」

阿瑶は怒り心頭だった。自分は頭がどうかしていたのか、こんな人間の幻霊師に助けを求めるなんて。これは逆に迷惑ではないか!

「兄...