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984話

古森が久々にこんな慌てた表情を見せたのは珍しかった。この状況では、もはや面子など重要ではなかった!

古森の全身から様々な色の光を放つ銘文が輝き、背後には三丈もの大きさの鷹の幻影が現れた。右手を林浩の放った剣気に向かって突き出すと、その手は黒く鋭い鷹の爪へと変化した!

古森の周りを取り巻いていた光の膜は剣気に触れた瞬間に砕け散り、まったく防御の効果を発揮できなかった。

一瞬のうちに剣気と古森の鷹の爪と化した右手が衝突し、二つがぶつかり合う歯がゆくなるような音と共に、衝突点から火花が四方に飛び散った!

恐ろしい巨大な力が伝わり、古森は思わず悶え声を上げ、思わず半歩後ずさった!

それだけで...