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455話

三日後、華夏の西北方向、国境線に近い場所。そこは広大な砂漠地帯で、その奥深くに一つの宿駅があった。宿駅には百頭を超えるラクダが飼育されており、砂漠の商道における補給地点の一つとなっていた。行き交う商人たちはほぼ全員がここで補給を行い、その後さらに砂漠の奥へと進んでいくのだ。

今この時、宿駅の裏手にある草小屋では、大群のラクダが水槽で水を飲み、草を食んでいた。ラクダたちは大量に、そしてゆったりと餌を食べている。反芻能力を持つラクダは、一度の摂食で長時間次の食事を必要としないのだ。

次の瞬間、その大量の干し草の中から、骸骨のような姿の人間が突然現れた。その人物の姿は悲惨を極め、両腕がなく、全身...