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377話

すぐに、わずか2〜3分ほどで、沈雨桐は赤蝎の案内によって黒蝎の本部から送り出された。沈雨桐が外に出ると、黒蝎の前に立ち、背後には小山のような黄金を積み上げた林浩と、彼女を救うために連れてきた数千人の戦士たちの姿が見えた。

目の前の光景を見て、沈雨桐は思わず目に涙を浮かべた。彼女が誘拐された時から、誘拐犯が西欧最大の地下組織だと知っていた。すでに絶望していたのに、林浩が現れ、自分の家に来て、躊躇なく誘拐犯に20億ドルもの身代金を支払ってくれたのだ。そして今日、林浩は100億ドル相当の金塊を持って駆けつけてくれた。

沈雨桐は潤んだ目で林浩をじっと見つめた。林浩に伝えたいことは山ほどあったが、こ...