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185話

九州グループの社長室内、林浩と江少銘が並んで立ち、二人はいつものように床から天井までの窓の前に立って外の景色を眺めていた。

林浩は空に浮かぶ熱気球を見つめていた。全部で1314個、前代未聞の光景だった。南江市のすべての道路の両側には、広い大通りから路地裏の小道まで、一列に並んだ白いバラが飾られ、とても美しかった。林浩は外の景色を見ながら、思わず胸が高鳴るのを感じた。

「ふふ、兄貴、今日は義姉さんがこれ全部が兄貴の仕業だと知ったら、きっとものすごく感動するよ。二人はこの二年間、本当に大変だった。必ず幸せになってくれよ」江少銘は林浩の後ろに立ち、感慨深げに言った。

「ああ、そうだ。俺の妻は、...