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1270話

林浩が車で家に着くと、朱雀が玄関先で待っているのを見つけた。

林浩は朱雀に中へ入るよう促したが、自分は車をガレージに入れた。出てくると、朱雀がガレージの入り口で待っていることに気づいた。

林浩は肩をすくめた。「嫁さんが今、料理してるから、食事してから帰ればいい」

「知ってます。さっき中に入りましたから」朱雀は笑いながら頷いた。「先ほど我々の監視班から連絡がありまして、林妍が餌に食いついたようです。彼女が連絡を取った相手は暗号化された衛星電話を使っていて、内容は現時点では解読できません。我々が動くべきでしょうか?」

朱雀組の人員は林妍を逮捕していないものの、常に彼女を厳重に監視していた。少しでも...