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1027話

朝食を済ませてすでに七時半になっていた。林浩は自室で銘文を刻んで一つの陣法を作り上げた。その中には神性の銘文の力が宿っていた。

地球の範囲内であれば、林浩は一念のもとにこの場所に戻ることができる。沈惜颜も神性の気配を残しておいたので、二人は妖都にいても一瞬で家に戻れるようになっていた。

妖都への旅は林浩と沈惜颜の二人だけの予定だったが、白猫が厚かましくも林浩についていく機会を見つけた。雷霊や林若詩、それに熊二はすべて家に残されることになった。

最初、林若詩は騒ぎ続けていたが、さすがに分別のある子で、甘えたり可愛く振る舞ったり、泣き喚いても無駄だと分かると、最終的に諦めて大人しく曽祖母と一...