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885話

沈岳が招商局の方へ歩いていくと、ある人物に出会った。

高富帥(ガオ・フーシュアイ)だ。

この男はクォン・ヒョンジュン事件の導火線となった人物だが、彼の親孝行の気持ちを汲んで、沈岳は彼を引き上げることにした。

高富帥が田舎者であろうとなかろうと、大社長自ら推薦した人物なのだから、陳琳は当然ながら彼の仕事を直々に手配した。

中学卒業で、食べることと喧嘩と母親孝行以外に取り柄のない高富帥。

こんな人材は、警備部門に放り込む以外にどこに配置できるというのか?

昨日の午後、星沈集団と労働契約を結んだ高富帥は、今朝から正式に勤務を開始していた。

初日のため必要なものが揃っておら...