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825話

老展は宋赏月のことを心底から嫌っていた。

できることなら、彼女を一万回殺してやりたいほどだ。

あの女の淫らさと薄情さゆえに。

しかし満月の夜に彼女に寵愛される時、彼女を絞め殺す機会はいくらでもあったのに、老展は結局手を下すことができなかった。

なぜなら、老展は死んでも忘れられなかった。宋赏月が展小白のように若かった頃、彼女もまた純粋な一輪の花だったことを。

宋赏月が今のような姿になったのは、彼女の責任ではない。

娘を産んだ後、骨の髄まで染み込んだ邪悪な遺伝子が活性化したのだ。

それが宋赏月の宿命だった。

老展は信じていた。歴代の赏月城の城主の夫たちも、自分と同じように妻を嫌悪し...