Read with BonusRead with Bonus

777話

月が昇ってきた。

北海道の環境保全は世界的に有名で、海辺の冬ということもあり、空気の質は格別だ。

なるほど、あの有名人たちが「外国の月は特別に大きい」と言うわけだ。

もっとも、彼らが早生まれだったからこそ、先進国の工業発展期の煤煙と霧を見ていないのかもしれない。

ロンドンの「霧の都」という呼び名はどこから来たのか?

それは工業の急速な発展期に、環境保護をおろそかにした悪い結果だ。

何年もの歳月と膨大な人的・物的資源を費やして、ようやくロンドンは「霧の都」の帽子を脱ぐことができた。

このことからわかるように、どの国も台頭するには、環境と引き換えに経済を発展させる過程を経なければなら...