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715話

天下に散らない宴会はない。

平凡な始まりながらも、最後には波乱万丈となった半導体入札大会は、青山星沈グループが開発した「飛揚」チップの優勝で幕を閉じた。

辛教授が閉会の挨拶をする間もなく、一群の精悍な表情の黒スーツの若者たちが会場に入ってきた。全員が右手を腰に当て、鋭い眼光で会場の人々を見回し、隙のない人の壁を作り、沈岳たちを背後に守りながら、静かに舞台を降り、大広間を足早に出ていった。

そのとき皆は、外に十数台の車が停まっているのに気づいた。

ただの車かと思いきや、違う。

四台のパトカーで構成された車列の先頭と最後尾には、なんと軍用装甲車が一台ずつ配置され、ヘルメットをかぶり機関銃...