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684話

連雲山から東へ三キロメートル、望郷という村がある。

村は大きくなく、数百人ほどの住民が暮らしている。

経済の発展とともに、村民たちは早くに土を耕す伝統的な生活に別れを告げ、働ける者はほぼ全員が外に出て就職したり、出稼ぎに行ったり、あるいは市街地にマンションを購入したりしている。

元々小さな村は、若者たちが外へ飛び出していくにつれ、一層寂れた様相を呈し、昼間の通りにはほとんど人影が見られなくなった。

村の診療所の商売も...急降下の一途を辿っていた。

これに望郷村一の名医である趙順は、この世の中について嘆かずにはいられず、まったくもって犬の世話にでもなりそうな気分だった。

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