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64話

展小白は困っていた。いや、楽しんでいたのだ。そこへ自分でモテると思い込んでいるイケメンが現れ、彼女の気分を台無しにした。当然、いい顔をするわけがない。

イケメンだって意地がある。言われて一瞬呆然とした後、恥ずかしさと怒りが込み上げ、バンと激しく机を叩き、展小白の鼻先を指差した。何様のお嬢様ぶりだと罵ろうとした瞬間、突然手首を掴まれた。

「誰だ?」

イケメンが振り向くと、肉付きのいい顔の大きなスキンヘッドの男が、不気味な笑みを浮かべていた。

「兄弟、痒いのか?兄貴がマッサージしてやろうか?」

イケメンはどれだけ格好良くても、展小白に罵られた後で怒る勇気はあっても、このスキンヘッドに立ち...