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522話

雲渺は宋銀翹がそう言うのは自分のためを思ってのことだと分かっていた。

だが彼女は本心から、誰であれ彼女の大好きなお兄さんをゴミ呼ばわりすることが嫌いだった。

彼女はすでに物事の善悪を判断する能力を持っていた。最も無力で怖かった時、沈岳が天から舞い降りて彼女を救い、そのことで彼女の心を完全に掴んでしまった。この先、一生他の男性を好きになることはないだろう。

小渺はお兄さんのものだ。

栄華を共に享受するにせよ、一緒に物乞いをするにせよ、たとえ彼女が働いて家計を支えるとしても、彼女は一生彼と共にいる。

沈岳は雲渺の心の中で、まさに神のような存在だった。

誰であれ彼女の神を侮辱する者に対して、彼女は決...