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485話

前世紀八十年代以前、青山の宋家はその地域でも屈指の名門豪族の一つだった。

だが宋家の最後の男子、すなわち宋銀翹の実の父が若くして亡くなると、隋唐時代から存在していた青山の宋家は、千年以上続いた後、ついに彼女が京華の沈家へ嫁いだことで、完璧とは言えない終わりを迎えた。

沈光明が言うように、二十数年前の宋銀翹は、まさに優しさと愛らしさの代名詞だった。

彼女が生まれた時、青山の宋家はすでに没落し始めていたが、庶民がよく言うように、痩せたラクダは馬より大きい。かつて千年以上栄華を誇った宋家は、依然として宋銀翹を思いやりがあり、教養のある令嬢として育て上げることができた。

宋家は没落したもの...