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404話

まるで大きなヤモリのように、地下宮殿の通路の天井に身を張り付け、ゆっくりと最後の曲がり角まで辿り着いた庄純。彼女がそのピラミッドを目にした時の衝撃は、沈岳のそれをはるかに上回るものだった。

彼女が驚いたのは、沈岳のように塔の表面に描かれた九尾の妖狐の意味ありげな眼差しに魅入られたからではない。

それはピラミッド全体を見たからだった。

彼女自身もまた、このようなピラミッドの中に住んでいたのだ。

その塔の表面にも、異なる色の石で描かれた九尾の妖狐の絵があった。

しかし彼女の家のピラミッドは、この地下宮殿のものと比べれば、規模も精巧さも、まさに小さな魔法使いが大魔法使いに出会ったようなもの...