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391話

舞台の西壁には、オーディションステージのように二つの扉があった。

高揚した音楽とともに、明滅するライトに照らされた扉が開き、全身を黒いシフォンで覆った女性が腰に手を当て、真っ赤なハイヒールでキャットウォークのようにしなやかに歩み出てきた。

彼女は黒いシフォン越しに、見たいものは何でも見ることができた。

彼女がステージ上でモデルのように歩き回る間、スピーカーからは司会者の紹介が流れ、年齢、身長、体重、スリーサイズなどのデータが告げられた。

チリンチリンとベルの音が鳴り響いた後、二点の勝者の隣に立つ女性がマイクを向けて言った。「お客様、あなたの特典をご覧ください。皆様、このお客様のために拍...