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383話

「老和尚に本当のことを言わせるため、沈岳はさらに二枚の紙幣を取り出し、テーブルの上に置いた。

横で見ていた女将は羨ましそうな目を向けずにはいられなかった。

彼女は全ての食材を一つの鍋に入れて、半日も忙しく働いて三百元を稼いだというのに、この老僧はただ口を動かすだけで二百元を手に入れるのだ。

天の道理とはいったい何なのか。

徳高き風格を漂わせる老僧は、沈岳の心づけを喜んで受け取り、再び話し始めると、その口調は確かに柔らかくなっていた。

ただ、絶え間なく開閉する油ぎった口元は、見ていて少々不快だった。

老僧は指を折って占うと、施主はある月の満月の夜、美しい婦人と密会したと言い出した。

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