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358話

陸称東が急遽部隊を派遣したことを知って、黎元明は慌てふためき、急いで荊紅命のもとへ駆けつけた。

荊紅命は何も言わず、ただ受話器を取り上げ、一言だけ告げた。

すると、黎元明は華夏の陸海空三軍が国境に圧力をかけているという知らせを受け取った。陸称東の部隊はその場に足を止め、もはや進軍する勇気を失っていた。

誠意を示すため、そして陸家の軍隊を徹底的に掌握するために、華夏軍上層部も大きな出費を惜しまなかった。

あれほどの大部隊を動かすのに金がかからないと思っているのだろうか?

「大砲一発、黄金万両」という言葉は誰もが知っている。

大砲を撃たなくとも、黄金万両は必要なのだ。

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